環境を活かして設計する知識
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皆さんこんにちは、 すまい倶楽部の田子です。
このシリーズ動画が住宅を検討する際に役立つ知識となればと思い、話をさせていただきます。
今回は、「環境を活かす省エネ住宅とは」という話しです。
「家を建てる」といっても、この日本には 北は北海道から南は沖縄県まで南北で3000キロ弱あり、日本海側と太平洋側でも大きく気候が変わります。
また、地域による夏の温度差はさほど開きがなくとも、冬は大量に雪が降る地域、そうではない地域、非常に寒い地域に分かれます。
古代から家は、そこに暮らす人を、暑さ寒さ、雨や風、害獣、外敵から守るために建築しされてきました。
近代になり、害獣、外敵はさほど重要でなくなったとしても、雨風、暑さ寒さを遮る工夫は非常に重要な要素です。
今から100年ほど前まで建築の歴史をさかのぼって考えてみます。
今から100年前といえば、未だ江戸時代の話です。
江戸時代、家に囲炉裏があって、火を使い、着物を重ねて着る事で寒さをしのぐ事は出来ても、
夏の暑さだけは今のようにエアコンや扇風機のない時代、どうすることもできませんでした。
うだるような夏の暑さで、命を落とすような事も多くあったため、夏土用と呼ばれるお盆近辺には土をいじるなという言い伝えが残るほどでした。
だからこそ、この時代に建物に求められた性能は、高温多湿の夏を乗り切るための工夫だったわけです。
涼しさを求めるとすれば一番大切なのは日差しを遮る事と、風を入れる事です。
しかし、江戸の時代も今と同じ、都市部では敷地が狭い故に最大限に風通しを良くしたり、日差しを遮る庇を大きく出したりということはむつかしかったのです。
ものすごく混雑している中で、つばのとても大きな帽子かぶって歩いたら迷惑なのと一緒ですね。
例をお話しします。
まずは都市部の建物、 たとえるなら城下町の商人が住む長屋といったところでしょうか?
多くの人が集まる都会では、割り当てられた土地も農村部に比べるととても狭く、肩を寄せながら過ごしていました。
このお店は魚屋さんですから、お店は北側に向けて作るのがセオリーですよね。
また、よく泥棒も出るから窓は小さく作ることもありました。
そして、街づくりとともに重要視されたこと。
住宅が密集する場所で一度火の手が上がると、瞬く間にその日は燃え広がり、街が消失する恐れもあったため、それを少しでも防ぐために、瓦を葺いたり、漆喰で壁を作ったりしたのです。
今でも、大切な食糧や着物をしまう倉はこのような作りですよね。
すべての町が、瓦と漆喰で作られたわけではありませんが、このような環境に合わせる必要があったわけです。
かわって、農村部のすまいを見てみると。
こちらこそ、大昔の不便を建物に生かす工夫がふんだんにされたすまいといえます。
皆さんもご存知のように、風は、入り口があっても、出口がないと通り抜けません。
ですから、昔の家は家の障子を開けると、カラット風を通せるような作りになっていることが多くありました。
今でこそ考えられないですが、日中はすべての障子をあけて誰でも入れるような状態だったことも多いそうです。
また、空気の特性を生かした作りにすると。
空気は温めると膨張するため、軽くなります。
熱い空気は上に上がる集成があるため、天井板をはらない事がほとんどでした。
屋根は萱や藁といった材料を分厚く何層お積み上げそこにできる空気層が抜群の遮熱効果を持ちました。
また、萱や藁のような軽い材料は地震が多いこの日本でも、建物を倒壊させにくくもしていました。
また、室内にひく畳を雨にぬらさないためにと強い日差しを入れないために軒を大きく張り出させて作りました。
現代の家はこの10年で、それ以前よりとても性能が上がり
古い家と比べると、冬なんてとても暖かい家になっています。
勿論夏も、エアコン一つでとてもあったかなのですが・・・
この基本性能が高い家に、さらにこの江戸時代からの工夫を取り入れたらどうでしょう?
エアコンをかけなくても、窓を開ければ風がさわやかに抜けて、涼しく過ごせ
適切な場所に窓を配置することで、防犯性やプライバシーも守られるので、冬でも日差しが暖かく、カーテンを閉めなくてもよくなる。
そして、洗濯物がよく乾く。
建物に使うサッシや断熱材、暖房冷房で環境を考えるだけでなく、
無尽蔵にあり、使用することは無料である、環境エネルギーを効率よく取り入れる考え方をも地方で家を建てるときはとても重要なのです。
次回からも家づくりの中で私たちすまい倶楽部が大切にしていることをお話ししていきますのでどうぞチャンネル登録してご覧になってください。
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